【プロジェクトの概要】

自然体験は、子どもの感性・知性を育み、子どもの成長にとって欠かせないものです。しかし日本では、自然体験が乏しい子どもが年々増加しています。また、全国的に世帯収入が低い家庭ほど子どもの自然体験が乏しい傾向があることが明らかとなっています。「子どもに豊かな自然体験をさせたい」と心から願ってもゆとりがなくそれが全く叶わない、そんな家庭が増えているのです。子どもの10人に1人が貧困と言われる中、家庭間の経済格差・教育格差が存在してしまっています。そしてコロナショックや物価高騰で余裕がない家庭の子どもの自然体験の格差はますます広がる心配があります。

そこで、日本自然保護協会ではすべての子どもに自然の原体験を届けることを目指し、通常の自然観察会には参加しにくい境遇にある家庭の子どもも確実に参加できる自然体験の機会を作り、それを全国に広めるためのプロジェクトを2020年から始動しました。

“わたしたちが住んでいる世界のよろこび、感激、神秘などを

子どもといっしょに再発見し、

感動を分かち合ってくれる大人が、

すくなくともひとり、そばにいる必要があります”

（レイチェルカーソン『センス・オブ・ワンダー』より）

その大人として、私たちと一緒に、すべてのこどもに自然を届けるためにお支えいただけませんか。

【プロジェクトが解決しようとしている社会課題】

自然との豊かな体験は、子どもの感性・知性・心を育み、子どもの成長にとって大切だといわれています。また、自然と人がうまく付き合っている社会を作るためには、幼少期の自然の原体験が非常に大事です。

しかし、子どもの自然体験はまだまだ低水準に留まっています。また、家庭の境遇によって自然体験格差ができてしまっています。そこで、日本自然保護協会では通常の自然観察会には参加しにくい境遇の子ども達を含め、すべての子どもに自然の原体験を届けることを目指したプロジェクトを実施します。

【解決する方法】

自然の魅力を伝えたいと願う、自然観察指導員の仲間が全国に約8000人います。このプロジェクトは、全国の自然観察指導員と一緒に下記のような活動を広めていくことを目指します。

１．乳幼児に届ける　

すべての子どもに届けるべく、多様な家庭の乳幼児が利用する「保育園・こども園」を中心に自然の原体験を届けることを目指した活動を行います。

①自然観察指導員との研究会や研修会　

②乳幼児との活動テキストの頒布　

③保育園やこども園等に自然観察指導員が出向く支援　

④保育士・幼稚園教諭を目指す学生さんへの研修

⑤現役保育士や幼稚園教諭への研修

２．小学生に届ける

全国で自然観察指導員による小学生との自然観察会が各地で活発に行われています。小学校と連携した活動を組織的に進めている指導員のグループや、こども食堂・フリースクールと一緒に活動している方もいます。今後さらにくまなく、小学生に届けられるように、プログラムを実施します。

①小学校や地方自治体・地域団体等の要望に応じ自然観察指導員を紹介　

②こども食堂や養護施設、フリースクールといった、多様な家庭の子どもが集まる場へ指導員派遣支援

③小学生との自然観察会を行う指導者向け研修会

④企業と協働し、ひとり親家庭など、普段体験機会に参加しにくい子どもに届ける特別プログラムの実施

【ご寄付の活用】

すべての子どもたちに、自然体験を届けるための指導員の研修会、指導者派遣、研修のためのテキスト作成、経済格差をかかえるご家庭からの参加を支援するプログラム、乳幼児自然体験プログラム開発のためのトライアル体験会の開催などにご寄付を活用させていただきます。

【担当スタッフからのメッセージ】

全国約8,000人の自然観察指導員の協力を得て、毎年10万人以上の子どもへ豊かな自然体験をとどけることを目指します。

新しいプロジェクトで、試行的な活動も多く活動資金が必要です。年間300万円のご支援を求めております。

どうぞ、子どもたちと日本の自然をつなげ未来に贈るため、ご支援をお願いいたします。